海外の寿司事情
私はこれまでヨーロッパや東南アジアで生活してきました。
寿司が大好きなので色んな国で寿司を食べてきた経験があります。
その中でこれから海外で寿司職人を目指している人に知っておいてもらいたいことがあるのでこの記事を書かせていただくことにしました。
東南アジアは飽和状態
東南アジアで寿司職人になろうと思っている方は多いと思います。
東南アジアはもともと親日の国も多く、日本人自体も多いので寿司屋は沢山あります。
特にバンコクは日本料理店が多く、ライバルが多いのに何故今から参入してくるのだろうと思うこともあります。
魚を日本から輸入しているので少し割高な店もありますが、最近は現地人向けの格安の回転寿司店も出てきています。
これから東南アジアで寿司屋を開きたい人はちゃんと現地でマーケットの状況を見極めてから決めるべきです。
都市部ではないところではチャンスが有ったりするかもしれないので、
そういった情報を現地に出向いて探してみると良いと思います。
ヨーロッパの寿司事情
基本的にヨーロッパの寿司店は中国人オーナーのものがほとんどでとても残念なクオリティの寿司が出てきます。
まず、すし酢とは明らかに異なるビネガーを使っていたり、シャリがやたら大きかったりとでたらめな点ばかりです。
一緒に出てくるのが、変な味の味噌汁もしくはわかめスープというところが多いです。
面白いのがどの店も同じようなメニューや食器で店の雰囲気も似ているので日本人から見ればすぐに中国系だとわかります。
おそらく中国人が寿司屋を開くためのフォーマットがあり、それに従って店を開いた結果間違った中国系寿司屋が量産されてしまったのでしょう。
現地のヨーロッパ人はそんなことも知らず、中国寿司店が本物の寿司だと思いこんでしまうでしょう。
見た目はそれっぽいのですが、日本人が食べると「何だこれ?」という感じになります。
穴場のヨーロッパ
以上のような事情からヨーロッパは日本人の寿司職人にとってチャンスが多いと考えています。
その国の第二、第三の都市は特におすすめです。
こういった都市は日本人は結構いるのに寿司屋は中国系の店しかないという場合がほとんどです。
ちなみに寿司屋だけでなく日本料理店も中国系オーナーの店が大部分を占めます。
こういった都市に日本人の寿司職人の店があるとなれば日本人は間違いなく行きますし、現地人もこれまで間違った寿司を食べてきたと知ることになると思います。
さすがにパリなどにはちゃんとした日本人オーナーの店が多くありますがそれでも店舗数でいうと中国系のほうが多いです。
ヨーロッパにおいて日本人寿司職人は需要はかなりありますが、残念ながら今は全く足りていません。。
今後ヨーロッパで日本人による寿司屋が増えるのが私の願いです。笑
2ヶ月で立派な寿司職人に
ホリエモンがかつて「寿司職人が何年も修行するのはバカ」という発言をして話題になっていましたが、これは真理に近いと思います。
しかしこれが歴史ある日本の寿司業界で受け入れられるのには時間がかかるでしょう。
寿司の握り方を教えてもらうまでに数年かかるとなると、サラリーマンなどから転職したい人にはハードルが高くなってしまいます。
この辺の話はこちらの書籍で詳しく理解できると思います。
こういった事情もあってか最近海外で寿司職人になりたい人が増えているようです。
例えばこちらの東京すしアカデミーでは職人が3~5年程かけて身に着ける江戸前寿司の技法や知識を2ヵ月で習得できるコースを提供しており、3500人以上の卒業生が世界中で寿司職人として活躍しているとのことです。
その東京すしアカデミーが監修した寿司の技術の漫画本がでているのでこれから寿司職人を目指している方は一読することをおすすめします。
これを読んでみて寿司職人になりたいと思ったら実際に東京すしアカデミーに入学をすれば良いと思います。
2ヶ月のコースを終えると修了証を受け取ることができます。
この学校は国内外に直営店が複数あり、まずはここで経験を積んでから自分の好きな国で開業している卒業生も多いようです。
個別相談会ではカウンセラーとの相談や教室見学、握り体験などができるようです。
興味がある方は是非確認してみてください!